白茶日記

きまぐれに。



インフィニティにおける未開拓分野についての覚え書き :: 2016/08/11(Thu)

未開拓分野についての覚え書きと題して、インフィニティにおいてさらなる掘り下げが見込まれる分野を確認する。各分野の先行作品を挙げた上で、それらの問題点や不足点を指摘し、筆者なりの見解を示す。
具体的なネタを提供する内容ではないが、当記事を読んだインフィニストが何かしらの着想を得てインフィニティの世界をさらに発展させてくれることを期待する。

未だ世に出ていない構想を文章で発表してしまうのはFSのネタバレになるため、既に一度は試された発想だが、視点を変えて取り組めばより一層の開拓が可能と思われるものを扱うこととする。


○順回転統一

未だ完成を見ていない大きな未開拓分野の一つ。逆回転統一ではmindのSPSL'7th, JapEn 8thが有名だが、順回転では今のところ決定的なFSが出ていない。
逆回転に比べ動きのバリエーションが少ないこと、手の平を見せる動きが多くなりワンパになりやすいことなどが原因として考えられる。

ippei - JapEn 6th



他系統の技を組み込みながら回転方向を統一し、違和感なくまとめあげている。
構成にしつこさやワンパ感はないが、逆に違和感がなすぎて順回転統一であることが分かりにくく、テーマとして成功しているのかどうかは判断しづらい。


mind - lvt.Cup 1次リーグ



インフィオンリーの順回転統一。順回転という縛りの中で様々な種類のコンボを使用している。
単調に見せないようにする工夫は感じるものの、やはり順回転特有のワンパ感が残っており、特に5秒-8秒あたりでは動きの被りがあるように見えてしまう。上に挙げたippei氏のFSに比べテーマ性は伝わってくるものの、構成としての完成度、まとまり具合は改善の余地があるように見える。

他系統を組み込めばワンパ感を消しやすくなるが、その代わり順回転統一であることがわかりにくくなる。一方インフィ系統だけで組めば順回転であることは間違いなく伝わるが、動きのしつこさとの戦いになる。
順回転統一であることが一目でわかり、かつワンパではないFSが組めれば言うことなしだが、現時点では誰も成功していない。


○軸縛り

インフィニティは複雑な技という印象を持たれがちだが、実は他のどんな系統よりも使用軸の数を減らしてシンプルな構成にすることも可能である。一つのピボットで可能な動きがとても多いため、慣れれば同軸で何秒も回し続けることもできる。

Beige - JapEn 11th



FSの中盤を25軸縛りで構成したFS。テーマはわかりやすいが構成は粗い。
わかりやすさを重視してあえてこのような構成にしたのだが、まとまりを意識するなら25要素を始動及び〆にも含ませる必要があったかもしれない。

特定の指だけを使っていることを示すには、使用する軸以外の軸の扱いが重要になる。25なら自然と他の軸は曲がるが、他のピボットを用いる場合は意識的に指を曲げる必要があるだろう。
また、軸縛りをテーマにするからといって、特定の軸だけで5秒6秒と回し続ける必要はない。特定の軸の使用頻度を高めるのも構想として面白い。その場合ワンパ感を如何に拭えるかが勝負となるだろう。
今のところ軸縛りをテーマとしたインフィFSはおそらくBeigeのものだけであり、しかも構成的にかなり粗がある。このFS一本で軸縛りというテーマが完結したとは到底思えない。柔軟な発想で取り組む人が現れることを期待する。


○インフィニティ×タップ

インフィニティの大きな動きとタップの細かい切り返しは相性が良い。以前からこの組み合わせに可能性を感じていたのだが、最近とても良いFSを見たので紹介しておく。

Iful - grax即席



テーマが非常にわかりやすく、構成全体のまとまりもある。
切り返しパートが序盤と〆前に配置してあり全体としてつり合いがとれている。

タップの鋭い動きとインフィのゆったりとした動きの対比は非常に美しい流れを生むことがある。大抵インフィニストはこの手の技が苦手なので、Iful氏のようにインフィ以外の技に精通した人の方が向いているかもしれない。筆者自身もSPSL'8thで一度試してみたが、技術不足のために中途半端な構成になってしまった。
また、monji氏のFSにもインフィとタップの組み合わせが見られるが、彼は細かく切り返すより一度ペンの動きを止め、FSの切れ目として使用することが多い。このような使い方も一つの可能性だが、むやみに使うと流れを切ってしまう恐れがあるため注意が必要である。monji氏の構成力があって成り立つ組み方だろう。


○コンティニュアス

インフィFSの中にコンティニュアス系のコンボが用いられることは滅多にない。今年に入ってから発見された分野で、さらなる発展が見込める。

mind - spirexia



終盤の指ぬきコント技を主軸に据えたFS。
前半から中盤にかけては1軸周辺の切り返しを多用し、終盤のコント技が浮かないような雰囲気作りができている。

コント技を使用する際の課題は、コント部分を周りから浮かせないこと、FS全体がワンパにならないことである。FS全体を特に工夫のないインフィコンボで構成してしまうと、コント技の部分だけが他の部分から浮いてしまう可能性が高い。中心となるコンボ以外にも繰り返しの動きを取り入れ、構成に伏線を張る工夫が必要となる。



まとまりのない文章となりましたが、以上がPen Spinning Memorandum参加記事となります。
筆不精ゆえにきっかけがないと何も書きませんので、貴重な機会を提供してくださったThe CCAWさんとPragueさんには感謝しております。
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  1. ペン回し
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コメント失礼致します。ふと思ったのですが、Menowa*さんのWT15 R4の大技とインフィを混成させたFSについてはどのように思われましたか?それについてはこの記事に載せておられなかったので、少し気になりました
  1. 2016/08/15(Mon) 06:35:53 |
  2. URL |
  3. DAIKING #-
  4. [ 編集 ]

確かにこの記事読むまで一平さんのやつが順回転統一と気づかなかった
ていうかテーマ云々よりも個人的には全体に対する否インフィ技の割合がこのぐらいになってくるともうインフィfsとして認識しにくいんだよな〜
  1. 2016/08/15(Mon) 13:13:37 |
  2. URL |
  3. mind #-
  4. [ 編集 ]

ご参加ありがとうございます、Pragueと申します。
インフィニティについては完全に門外漢ですが、ふとペンを持つ位置で技の見栄えが変わってくるような気がしました。
例えば、限りなく端を持って行うインフィニティと、出来る限りペンの中心に近い部分を持って行うインフィニティでは、受ける印象が違います。前者はダイナミックな、後者は小回りの利いた回しといった具合になるかと思われます。
他の技でいうなれば、根本バックアラウンドと指先(通常)バックアラウンドが与える印象の違いに近いでしょうか。ともかく同じ技でもバリエーションを加えられそうです。

また、それに伴ってペンを"どの指の部位で持つか"でも印象は大きく変わるかと思われます。指先か、指の腹なのか、更にはペンを挟む2本の指の部位の組み合わせ等、色々と考える余地がありそうです。

備忘録が主に構成に関してなので若干不適当なコメントかもしれませんが、ご了承ください。
  1. 2016/08/15(Mon) 21:03:32 |
  2. URL |
  3. Prague #-
  4. [ 編集 ]

初めまして。
ふと、久しぶりにペン回しについて調べてみようと思い、色々漁っているとこのページに来ました。
この記事も含め、いろんな記事を見させて頂いたので少しばかり感想を。

ペン回しから離れて早、7,8年経ちましたがまだまだインフィニティに対して熱い人がいてとても嬉しいですね。
japen2nd、3rdの頃ははまだインフィニティはアクセント技という枠組みから抜け出ず、メインに行っている人も本当に少なかったです。

僕が思う、インフィニティが他の系統と大きく違う点は「指の自由度の高さ」です。(この点について、すでに他の記事で書かれてますね)
フリースタイルの見栄えは、ペンの回る速さ、回転方向、手の動き、指の動き、撮影方向など色んな要素で構成されてます。
インフィニティは二本の指で挟みながら回転させる分安定性に富むので、それらの要素を思うままに操れます。
しかし、指の自由度が高く、選択肢が広いために起こる問題が、構成の難しさとテーマ性ですね。
ここまでくるとその人の個性が出ますが、その個性が人に評価されるかは別になるんですよね。難しい。

個人的な感想ですがjapen11thのbeigeさんのFSは本当にかっこいいですね。25軸主体のFSというテーマに対してあれだけ詰めこめるのは本当にすごいと思います。(25軸でインフィニティをする時に人差し指を親指で押さえているところにすごい共感を覚えました。)


未開拓分野の開拓、非常に楽しみにしています。
  1. 2016/08/29(Mon) 01:14:30 |
  2. URL |
  3. planter* #-
  4. [ 編集 ]

遅くなってすみません、今さらですがコメント返します。

>DAIKINGさん
大技とインフィニティを組み合わせた新しい試みでまだまだ開拓の余地があると思います。以前書いた上達法ですでに扱っていたため本記事では触れませんでしたが、取り組む人が出てきたら面白いですね。インフィの技術と大技の技術両方を備えてないとできないので大変そうですけども。

>mind
インフィオンリーと他系統組み込みは別ゲーだからなー 俺は半分くらいインフィだったらインフィFSとして見るけどインフィオンリーとは見方も印象も違うな

>Pragueさん
大変示唆的なコメントありがとうございます。
通常の回しでも指先と内側で違いがありますけど、インフィはさらにペンを持つ位置にも違いがあるんですね。技が複雑になってくると意識するのが難しいのですが、1軸絡みなど比較的難易度の低い技を行うときは注目していこうと思います。

>planter*さん
初めまして。planter*さんのFSは昔から参考にしております。コメントいただけて何よりです。
指の自由度の高さははFSの可能性を広げてくれる一方、考えなければならないことも増えるのでFSを作る難易度も上がってきますね。近年は複雑さを追及してフラソニ、シメフラソニの形を多用するFSも多いですが、構成の見映えとテーマ性を考慮すると安易にそれらの指使いに頼るのも考え物だなと感じています。
また、「インフィニティは二本の指で挟みながら回転させる」ために、「ペンの回る速さ、回転方向、手の動き、指の動き」などを制御しやすいという考え方が興味深いです。特に回る速さの制御、すなわち緩急に関してはインフィニティは他系統より有利なのかもしれません。
今後もインフィニティの開拓を続けていきますので、またコメントいただけると嬉しいです。
  1. 2016/12/05(Mon) 02:06:08 |
  2. URL |
  3. Beige #sSHoJftA
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